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木軸構造の基礎知識:耐震構造計画           N値と地耐力

■土層の強さ…N値と地耐力

1)N値の推定
 N値は地盤の硬さを示す指標です、数字が大きいほど地盤は硬く締まった地盤と言えるなど、地盤の性能を示すポピュラーな指標です。
 N値は標準貫入試験により得られます、ロッド(鉄管)の先端にサンプラーを付けて、重さ63.5kgのハンマーを75cmの高さから自由落下させて、サンプラーが30cm地面に貫入するのに必要な打撃回数のことです。
 SS試験より得られるNswから関係式によってN値との関係を得ることができます、1m当たりの半回転数Nswと標準貫入試験のN値との間には次のような関係式があるとされ ています。

砂質土 N=2+0.067Nsw(稲田式)
粘性土 N=3+0.05Nsw(稲田式)
まさ土 N=1.069Nsw(松浦・西村式)
(1)(2)土質工学会:土質調査法(第2回改訂版)
(3)まさ土地盤の圧縮性状に関する研究:日本建築学会中国支部基礎地盤委員会


 これをグラフにしたものが左図です。

換算式には、20%程度ばらつきがあるとされているので、安全側で数値を判断することが望ましいでしょう、ただし、N値が同じでも粘性土と砂質土の許容地耐力は異なります。


 表1はN値と長期許容地耐力の関係を示しています、参考にしてください。



表1 N値と長期許容地耐力の関係

地盤種別 砂質地盤 沖積粘性土 洪積粘性土
Dunham式 1.71N
(旧)日本住宅供給公社) 0.8N (25)N


2)地盤の長期許容地耐力の推定

許容地耐力
 地盤の性能を表す指標の一つに、強度を示す長期許容地耐力があります、表2に示すように、この地耐力の大小が、建物の基礎の構造方法(国土交通省告示第1347号第1の1)を決定するなど建物にとって重要な指標です、しかし長期許容地耐力は地盤調査から見つけだすことはできません、支持力算定式から算出します。

表2 敷地の地耐力と基礎の形状の関係(国土交通省告示第1347号第1の1)

基礎リスト
基礎の形状 敷地の地耐力
布基礎 A 50kN/m2≦f
B 30kN/m2≦f<50kN/m2
C 30kN/m2>f
べた基礎 50kN/m2≦f 又は浅層改良

E 40kN/m2>f


 地盤は常に建物や地盤(土)地震の荷重を受けています、建物があり続ける限りつまり長期にわたって荷重(長期荷重)を受け続けます、このとき地盤の内部には応力(物体が外力を受けた時物体の内部に生じる抵抗力)という力が生じています、この抵抗力を長期地耐力あるいは長期応力といいます。
 長期許容地耐力は次の2つの地盤の性能から決まります。  一つは地盤の支持力という性能です、さしもの地盤も荷重を受け内部に応力が生じると、その応力に絶えられなくなり破壊を起こします、これをせん断破壊といいますが、このせん断破壊を生じずさせないで、荷重を支えうる地盤の力を支持力といいます。
 もう一つ長期許容地耐力に影響を与える性能が地盤の沈下です、建物の構造や機能及び構造特性を損なわない範囲で許容される基礎の沈下量を許容沈下量と言いい、圧密沈下に対する許容値と即時沈下に対する許容値があります、 一般的に粘性土では100kg荷重で自沈する地盤 換算N値=3以下、砂質土では換算N値が4以下の地盤を軟弱地盤といいます。
 そして長期許容地耐力は、この土の支持力と沈下量から決まる支持力の小さい方を指名します。
  粘性土の場合、一軸圧縮強さquが長期許容応力度に相当し、砂質土の場合、標準貫入試験のN値に換算したもの(換算N値)が許容地耐力に相当します。
 表3より、土の種別やその硬さを知ることができれば、許容地耐力を推定する場合の参考になります。
 また、Nswと許容地耐力の関係を示すグラフや関係式はこちらです、参考にしてください。
 →長期許容支持力換算表

表3 長期許容地耐力表

地盤の種類と状態 長期許容地耐力 (t/m2) 備考
N値 Nsw値
礫層 密実なもの 60 50以上
密実でないもの 30 30以上
砂質地盤 密なもの 30 30〜50 400以上
中位 20 20〜30 250〜400
10 10〜20 125〜250
緩い(*1) 5 5〜10 50〜125
非常に緩い(*1) 3以下 5以下 50以下
粘土質層 非常に硬い 20 15〜30 250以上
硬い 10 8〜15 100〜250
中位 5 4〜8 400〜100
軟らかい(*2) 3 2〜4 0〜40
非常に軟らかい(*2) 2以下 2以下 Wsw100以下

(*1)液状化の検討を要する。
(*2)過大な沈下に注意を要する。
Nsw値:スエーデン式サウンデイング試験による半回転数。
Wsw:スエーデン式サウンデイング試験の載過荷重。